ところで、ファンタジー以後に作られた品種で一番似ているのは何なのでしょう? Bobさんによれば、それは「グレース」なのだそうです。グレースも一昔前の品種なのですが、埼玉のフリージア栽培農家、高成園に球根がありました。高成園の高舘雅実さんはグレースとそのほかの八重咲きのフリージアを栽培してくれることになりました。
そして9月下旬、ついに、すずめさんがイギリスの業者で見つけた、ファンタジー4兄弟(ファンタジー、ロマニー、ダイアナ、コロナ)各10球がBobさん宅に届いたのです。Bobさんはすぐに植えつけてくださいました。
時を同じくして、以前に注文したバミューダ植物園のダブルファンタジーTシャツ60枚が八ヶ岳倶楽部に届きました。1枚3500円でこのブログ上で注文が受け付けられたのですが、大争奪戦が繰り広げられ、小サイズ、中サイズは、あっ!という間に完売。大サイズも 2日足らずで売り切れてしまいます。後日、Tシャツは無事に発送されました。
そして、10月上旬いよいよ、すずめファンタジー100球が八ヶ岳倶楽部にやってきたのです。早速、柳生さんがこの球根を育てていただける4人の方に発送しました。
しかし、この100球の球根を日本に持ち込むのは思ったよりずっと大変だったのです。輸入植物検疫の段階で、もし土や虫が見つかってしまったら、せっかく見つけた球根がすべて没収されてしまいます。植物の輸入業者に頼めば簡単なことなのですが、これもファンタジスタの力でなんとかしたい。柳生さんと竹下さんは以前イギリスで働いていたヨコヤマナーセリー横山直樹さんに、植物の扱いに長けたイギリス在住の協力者探しを依頼しました。
横山さんが苦労の末(本人はそうはいいませんが)やっとみつけてくれた協力者はウィズレーガーデンの研修生の山田哲也さん。彼の手によってファンタジーの球根は日本にやってきたのでした。
ファンタジスタ 濱野奈美子(フリーライター)